「シルクのブラウス」カバー

シルクのブラウス

「高知学芸高校上海列車事故」を、知っていますか?

娘の無念は、晴れていない―。

1988年(昭和63年)3月24日、中国・上海を修学旅行中だった私立高知学芸高校(高知市)の一行が列車同士の正面衝突事故に巻き込まれた<高知学芸高校上海列車事故>。 生徒27名、教諭1名が犠牲となったこの凄惨な大事故から今年で25年−。著者・中田喜美子さんの次女、恵子さんも犠牲者のひとりだった。 事故後、亡くなった恵子さんを迎えに上海に行ってからつけ始めた25年間にわたる日記、録音テープ、資料をもとに、理不尽と闘い続けた母親の“慟哭の手記”が1冊の本としてついに完成した。

初めての海外修学旅行、それも発展途上にあった中国へ子供らを連れていくのに下見もせず、緊急時の準備などもまったく行わなかった杜撰さ、さらに事故後も引率教員らが救援活動を行わず現場を去った点などを重く見、遺族のうち中田さんら3家族が学芸高校を提訴した。全国的にもおおきな話題になったが、平成6年10月17日に高知地裁が出した判決では事前調査の不備と事故発生の因果関係が否定され、遺族側は敗訴した。本書では公判記録だけでなく、学校側や弁護士との会話をテープ記録から克明に再現し、学校関係者や教師らが保身にはしる姿も描写されている。さらに、事故を中国との外交問題にすり替え、美談に仕立てようとするマスコミ報道の陥穽をも浮き彫りする。 平成2年に学芸高校は慰霊碑を建立したが、恵子さんら3人の名は未だに刻まれていない。 学校とは何なのか、教育者はどうあるべきか、そして司法関係者、報道関係者はどうあるべきかを深く問う、当事者にしか描写しえない衝撃の書である。

中華人民共和国が発行した〈死亡証明書・死亡原因「Train Accident」〉。 この一枚の紙を子供の死体と一緒に渡された。
夢と期待と少しの不安を胸に抱いて、初めての海外修学旅行に出発したであろう二七名の子供らが、なぜ死ななければならなかったのか。 何一つ解決されないまま今に至っている。未だ我が子の死を受け入れられない無念さを胸に、事故から今日まで、懸命にたぐりよせた事実の記録を、親としてこの世に遺しておきたいと思った。(本文最後の一文より)

高知新聞掲載記事
メディア掲載:
高知新聞掲載記事

書籍について

書名
シルクのブラウス
著者
中田 喜美子
発行
『シルクのブラウス』を出版する会
サイズ・ページ数
並製本 四六版 325ページ
制作・印刷
リブロの森(弘文印刷出版部)
編集協力
株式会社ノブレスオブリージュ
定価
1,200円+消費税
書店の販売手数料
定価の20%
送料
ゆうメールにてお送りします
  • 1冊   290円
  • 2冊   340円
  • 3冊以上はお問い合わせ下さい

お知らせ

メディア掲載

2013/04/22

販売開始

2013/05/11

メディア掲載

2013/05/18

ブログ

2013/05/22

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